打ち切りになってしまった秀作マンガ②

久しぶりのブログ更新となりました。

ぽんすと申します。

私からは今回も作品自体はとても面白いのにやむなく打ち切りになってしまった秀作マンガをご紹介します。

今回も週刊少年ジャンプで連載されていたマンガ「PSYREN-サイレン」です。

<あらすじ>

“荒廃した未来の日本と、現代の日本とを行き来する謎のゲーム「PSYREN(サイレン)」に巻き込まれた主人公の少年・夜科アゲハが、幼馴染の雨宮桜子らと共にゲームを進めながら、ゲームの謎や未来の世界が荒廃した理由を突き止め、世界を崩壊に導いた組織と戦う姿を描く。”(「PSYREN-サイレン-」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。最終更新 2018年6月3日 (日) 07:40 )

未来で行われるゲームは目的地にたどり着けばクリアですが、道中には怪人・怪物がおり、遭遇すれば普通の人間では太刀打ちできずほとんどの参加者が初回のゲームで死を迎えます。

ただし、荒廃した未来の大気中にはPSYという物質が満ちていて、一度ゲームをクリアして現代に帰還すれば未来でPSYを浴びた影響により超能力が発現します。

2回目からは超能力を駆使してゲームクリアを目指しながら、世界が崩壊してしまった理由を探っていきます。

未来で見つけた手がかりをもとに、世界崩壊を未然に防ぐべく現代でも行動するのですが、その行動が影響して次のゲームでは少し未来の様子が変わっていたり、変わった未来でまた新たな手がかりを手に入れたりと、徐々に核心に迫っていく様は数あるタイムスリップ物の中でもかなりの出来だと思います。

超能力もそれぞれ個性があり、味方にはもちろん敵にも魅力的なキャラクターがいます。

(私の推しはドルキさんです。ヒャッハー!)

<打ち切りの理由>

これも公表されているわけではないので、あくまで個人的な予想レベルですが・・・

おそらく序盤で固定ファンを思うように獲得できなかったことが最大の理由だと思います。

ちゃんと読めば序盤からなかなか面白いのですが、特に盛り上がってくるのは主人公たちに力がついて未来の謎が明らかになってくる中盤以降なんですよね。

そこまでに流し読みの読者が離脱し、固定ファンが少数しか残らなかったのでしょう。

タイムスリップ物はちゃんと読んでないと前後の辻褄がよくわからなくなりますし、流し読みしてる人にとってはいつまでたってもつまらないマンガと映ってしまったのかもしれません。

掲載順もほぼ後ろのことが多かったですし、アンケートもずっと悪かったようです。

当時の2ちゃんでも常に打ち切りが心配されていました。

前回紹介した「賢い犬リリエンタール」と同じく、とても面白いのにちゃんと読んでもらえずアンケート至上主義の割を食った形での打ち切りと思われます。

「PSYREN-サイレン」は全16巻ということで早期の打ち切りではないですし、これでも十分面白い作品です。

しかし、低評価アンケートで編集部によるテコ入れもあったと思われ、その影響か終盤は駆け足のような展開になっており、本来もっと多かったであろう主人公の仲間たちの見せ場も少なくなっています。

打ち切りにならず中盤以降もっと丁寧に描かれていれば全25~30巻くらいにまとまって、かなりの名作になったのではないかと悔やまれます。

ジャンプは読んでいたが読み飛ばしていた方、有名なマンガは大抵読んでしまった方など、是非読んでみてください。

sairen